続・オンリーワンよりナンバーワン


「オンリーワンよりナンバーワン」に関して、ある方からメールをいただきまして、「音楽業界をそうさせているのはおそらく消費者側に原因があるように思います。はっきりいって消費者側のレベルが低下してるんじゃないでしょうか。」というふうに言われました。確かに、音楽よりも携帯電話に時間とお金を費やしている傾向はありますし、話題になった曲だから買うという人も多いはずです。

ですが、私はそうは思っていません。まず、消費者=リスナーがすべて同じような人間ではないのですから、いったん好きになった人のことをいつまでも追い続ける人もたくさんいるはずです。そうでなかったら、鈴木あみのファンが「本人が事実上の引退に追い込まれているのに」ベストアルバム「FUN for FAN」(2001/05/30発売)をオリコンアルバムランキング1位に持ち込んだりする現象は起こらないでしょう。

実は私も「FUN for FAN」現象が起こるまではそう思っていました。ですが、「FUN for FAN」現象を見て、そうでない人が数十万単位でいることを知り、希望を持っています。

ではなんで、私が「オンリーワンよりナンバーワン」で書いたような現象が起こるのでしょう。つまり、テレビに出ていない人が「昔の人」扱いになってしまい、でつづけていないと時代に取り残されてしまうという、ある意味厳しい時代になってしまったのでしょうか。

それを考えていく際に手がかりになるのは、「そもそも時代を作っているのは誰なんだろう」という疑問です。J-POPの時代になってからの流行は、結局テレビからできているのです。そうでない流行もないとは言いませんが、テレビの話題は流行になりやすいということにはうなずく人も多いのではないでしょうか。

そうです。テレビにおける音楽の扱いが、そのまま世間での扱いとなっていってしまっているのです。最初の出始めには(そもそもそれが最初ですから)他の世界での実績(ラジオのパワープレイナンバーになったとか、有線で火がついたとか)によってテレビに映るのですが、しだいにテレビ内での実績が問題にされてしまい、「テレビに出ていない人→テレビで扱う必要がない人」という経験則が「テレビに出ていない人→世間で扱う必要がない人」という定説にまでなってしまったのです。

本当はその移り変わりをもっと詳しく書いていく必要があるのですが、それは次回までに考えていく予定です。

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