このコーナーは、曲批評だけでは語り尽くせない世界を私に見せてくれたCDを集めたものです。
There will be love there -愛のある場所-(ザ・ブリリアントグリーン)
サ・ブリリアントグリーン(以下ブリグリ)の3rdシングルです。1st、2ndともに英語詞だったと
きいて、最初はあまり聞く気がなかったです。洋楽みたいな歌なのかなあと思ったからです。
しかし、この曲を聴いて認識を新たにしました。この曲以降、次第にリスナーに受け入れ
られていったのも当然だったと思います。
今改めてこのシングルを取り出し(この間手に入れることができたので)通しで聞いてみました。
それを聴いて思ったのですが、ブリグリはボーカル川瀬智子の声が全てだと思います。
つまり、川瀬智子が歌ったからブリグリの曲がリアリティーを持ったのではないか、と
思うのです。
少しばかり舌足らずで、少しばかりにぶった声で(朋ちゃんのような鋭い高音ではないですね)、
たまにはっきり発音していないことがあります。しかし、そのために暗い曲を歌っても明るい
明日が感じられるような歌声になっているのです。
”私”にとって大事なモノ(恋人でしょうか)を失って心に穴のあいた状態を歌った曲のように
みえます。しかし、川瀬智子の歌声で歌われるとその先に明るい希望が感じられるような
曲となって聞こえてくるのです。
このことはカップリングの「You&I」を聞くとよりはっきりします。英語詞なので内容を聞き取る
ことはできませんが、訳を読むと恋人との幸せな時間を描いた曲になっています。しかし、
そのような知識がなくても、幸せな状態を感じさせる歌に聞こえてくるのです。
ジャケットは「テレビに映った」花を拡大して映して、そこに修正テープで書いたような線を重ねて
題を書いているものです。その映像を見ていると、暖かい雰囲気をこのスペースに封印したように
暖かさを感じさせます。川瀬智子の声に象徴されるブリグリの雰囲気を表しているのです。
どの歌を歌っても暖かさを感じさせる歌声、それがブリグリ(特に川瀬智子)の長所として一役
かっているのです。それはブリグリの作品を規定する要因になるとおもいます。
前回の文 | 次回の文 |
過去の記事一覧 | トップページへ戻る |
E-mail address:tursiops@s5.xrea.com
ゲストブック|ブレーンストーミング会場意見とかありましたらぜひ書き込んでください。
tursiops責任編集。Copyright(C)2001 by tursiops
この版権表示を残すかぎりにおいて、商業利用を含む複製・再配布が自由に認められる。