極私的感銘作品集(vol.7)

このページでは、私が実際に聞いたJ-POPのなかからいくつかをとりあげ、

いろいろ書いていくものです。


遠くまで(稲葉浩志)

「ポジティブ」この言葉は彼らを語るときにふさわしい言葉なのかもしてません。彼らとは、

B'zの稲葉浩志、松本孝弘のことです。松本氏のエレクトリックで盛り上がるギターサウンドと

稲葉氏の真摯に訴えかける声とがB'zの楽曲に説得力をあたえているのです。

 

「立ち上がれ、立ち上がれ、負けるな、人生に」というメッセージを発し続けてメジャーの地位を

守っている彼らの曲は、私のような「取るに足らないのに大それた悩みを持つ」人々に光を

もたらしてくれたように思います。

 

今回は、稲葉氏のソロ作品を取り上げてみました。彼の声は、あらゆる歌を彼色にそめるような

強烈な個性を放っています。そのために、B'zの楽曲に似た感じをうけます。しかし、松本氏の

ギターではないという点は、やはりちょっとちがう雰囲気をもたらしてくれるように思います。

それは、「悩んでいる自分の存在が感じられる」ことです。B'zの曲では、悩んでいたことは

感じさせずに結論だけを提示しているように感じます(だからこそメッセージ性が強くなるの

です)。しかし、少なくともこの作品には「自分で悩んでいる過程」がみえているのです。

 

「遠くまで僕らはいける。」彼はこのメッセージを実存的に身につけているのです。つまり、

悩み抜いた末の結論としていっているわけで、ほかからの借り物ではないのです。「自分で

自分を責めたりしながら」考えた結果信ずるに至ったので、彼にとってはまさしく真理のように

みえているのです。

 

B'zはただメジャーな曲を作っておるから生き残っているのではなく、強いメッセージを放って、

リスナーを虜にしているから結果的に売上が伸びているのです。だからこそ、「Preasure」・

「Treasure」というベスト盤が成立したのではないでしょうか。


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